第14章 ビー玉
『銀ちゃん鍛錬の邪魔してごめんね。』
「いえ。」
『因みに明日は単独任務なの?』
「えっと、エリス嬢が私のヘアアレンジをしたいそうで…。」
『あ、うん、そっか…。』
知ってた。エリス嬢の為なら其れくらいするって知ってた。
探偵社襲撃よりもエリス嬢が銀ちゃんのヘアアレンジする方が大事だよね、うん。
『じゃあ明日は宜しくお願いします。銀ちゃんも頑張ってね。』
「「「はい!」」」
-次の日。
『昨日伝達した作戦通り、皆さんは何時もの様にお願いします。私は後ろから援護しつつ攻めていきます。』
一同「はい!!!」
『では、突入!!!』
其の合図を切っ掛けに広津さん、続けてタッチーを筆頭に班員も突入する。
全員が突入し終えたところで私も突入するが既に半数は伸びて居る。
成る程、結構腕が立つみたい。
「国木田、其の人気をつけた方が良いよ。」
「了解しました。」
嗚呼、此の人が例の名探偵。
そして目の前に居るのが国木田、体術を得意とする人か。
確かに空手とか柔道とかゴリゴリやってそうだもんなー。
でも眼鏡不便じゃないのかな?
飛んでいかない?
『真逆の伊達眼鏡?』
国「………は?」
『眼鏡、邪魔じゃない?』
国「眼鏡は身体の一部だ。」
『埋め込まれてるの?』
国「否、そう云う意味では無くてだな……」
?「何なにー?また襲撃かい?懲りないねぇ。私もう挨拶回りなんてまっぴら………って、其処の美しいお嬢さん!!私と心中して頂けませんか!?」
だ れ だ コ イ ツ。
美しいの部分もお嬢さんの部分も聞き間違えとしよう、今心中?心中って言ったよね?
ってか今仮にも交戦中なんだから何もせず其処に居れば死ねるんじゃないの?
国「太宰、貴様は引っ込んでいろ。」
太「やだなー、国木田君。探偵社が襲撃に遭っていると云うのに黙って居られる訳が無いじゃないか。」
なんだ、結構義理堅い人だな。
国「面白がっているだけだろう!!大体お前は美人で或れば所構わず声を掛けおって……!!」
あ、違ったみたい。
太「そんな事ないよ〜。場所とシチュエーションは大事にしてるよ?」
ねぇ、私此れ何待ち?