第13章 君へと続く夢 side TIGER
そこに写っていたのは小さな男の子と……………
俺の夢に出続けていたあの2人。
この男の子はバニーで間違いないだろう。
髪の色もグリーンアイも同じで面影もある。
それならその男の子と一緒に写っているこの2人はバニーの両親………
バニーが4歳のクリスマスに殺されたパパとママ………
そこまで考え付いた俺の全身が、血液が沸騰したみーてにブワッと沸き立つ。
そして頭の中に谺する何度も聞いたあの声…………
《ジュニアを》『お願い。』
《ジュニアの想いを》『許して。』
《ジュニアから》『逃げないで。』
《ジュニアの事を》『………愛して。』
この2人はずっと俺にバニーを托そうとしていたんだ。
俺が友恵と出会う前から………
俺とバニーが出会うずっとずっと前から………
どうして気付かなかった。
どうして俺は真っ直ぐに受け入れてやれなかったんだ。
バニーは……俺の…………
俺とバニーは……………
フォトスタンドの上にポタポタと涙が落ちる。
その写真の中で嫋やかな笑みを浮かべるバニーの両親が、まだ俺に語り掛けているような気がした。
「スイマセン……お父さん、お母さん……
俺ッ……俺は……」