第13章 君へと続く夢 side TIGER
ここに居たらダメだ………
直感的にそう閃き、俺は目の前のバニーを突き飛ばして立ち上がった。
素っ裸だけど仕方ねえ……
先ずはここを出ねーと……
「グウッッ!」
駆け出そうとした俺の首が締まる。
振り向き見れば、真顔に戻ったバニーが力強く鎖を引いている。
「ばに……苦しッ……」
「………どうして?」
「バ……二……」
「どうして逃げるんですか?」
「…………ン゛ッ!」
ジャラジャラと無機質な音を発てて、バニーは鎖を引き寄せる。
そうなりゃ当然俺は倒れ込み、ズルズルとバニーの足元まで引き摺られちまった。
俺を見下ろすバニーの冷たいグリーンアイ。
お前はもうそんな目をする事はないって思ってたのに………
「………貴方も僕を一人にするんですか?
僕はもう……貴方が居ないとダメなのに。
貴方が僕をそうさせたクセに。
貴方はこれからもずっと僕と一緒に居るべきなんだ。
だから僕を置いていくなんて許しません。」
「バニ……ィ…」
「そんなの………
絶対に許さないッッ!」