第10章 吸血病
カルマの家ーー。
カルマ『で、もう吸血病は収まったの?』
『うん!お父様と学秀たち率いるカラナ教が治療薬を拡散、対応してくれたからねぇ!
結局、野生の小型モンスターのオスが持つウイルスが突然変異して、メスの体液を欲するんだってさぁ〜!
で、その体液から魔力を吸い取って進化していくっていう…』
コテン…。
カルマが私に甘えるように抱きつく。
『もぉ〜。甘えたさんだね。カルマは。』
スッと頬を両手で捕まれ唇を奪われる……。
『ンッ…ンンッ…ンンッ…』
激しく口内を掻き回され、舌を絡めてくるカルマ。
やがて首筋にカルマの舌が這う…。
『カルマ…急にどうしたの?なんか…様子が…。』
痛ッ………!
首筋に鋭い痛みを感じる。
カルマが執拗に吸い付き、舐めまわす。
……まさか!
確かカルマはこの前ニャーゴに引っ掻かれていたッ!
このままじゃ……!
カルマに服を脱がされはじめる。
ヤバい…血を吸われて……意識が……。
私はテレポートなどは使えない…。指先に魔力を集め、意識が途切れそうになりながらフェニックスに似せた伝言鳩を飛ばす…。
『カルマ…ダメ……!しっかりして…。』