第3章 であい
2人で話しているとこのクラスの担任と思われるものが入ってきて軽く自己紹介をした後グラウンドに集まれとの事で更衣室で着替えているのだがそこで繰り広げられるのはやはり女子特有のお話。
しかしそこで姫城のコミュ力の無さが浮き彫りになる。
「え、あの…百ちゃん…」
「どうかしたんですの?」
「桃佳先に行ってる!!」
そう八百万に言い残して小走りで更衣室を後にする姫城。
そして残されたのは女子と先程までいなかった軍服のような服に身を包んだ姫城より長いが同じ色の髪をもつ少女。
「ごめんね!主さん女の子と話すの慣れてないみたいで…」
そう眉を下げ言う少女にその場にいた女子達は勿論驚くわけで…
「え、ちょ、いつ来たん?!」
「誰ですの?」
「でも、とても可愛らしい顔してるわ。」
反応はまぁ様々。
「あ、まだ自己紹介してなかったね。ボクは乱藤四郎。今はあるじさん…いや、桃佳ちゃんの愛刀で懐刀の内の一振りだよ?よろしくね!」
そう言って可愛らしく笑ってみせた乱藤四郎。
が、しかし女子達が一番疑問に思ったであろう何故ここにいるのかと言う事を話していない。
「…あ!あるじさんのお友達候補の皆はなんでボクがここにいるか知りたいんだね!」
察したように発言する乱藤四郎の言葉に頷く一同。
「うーん…時間がないから取り敢えず今はこれだけ教えておくね!…あるじさんは育って来た環境もあってか男の人とは普通にお話出来るけど女の子と話すのは苦手なの。…今ボクから言えるのはこれだけ!それじゃあ皆は個性把握テスト?頑張ってね!」
またすぐに会うかもと、言い残して光の粒子の様に消えていった乱藤四郎を一同はただ唖然と見ていた。