第6章 平穏な日々に嵐はやってくる~トド松
「初めまして、ごめんねー急にじっと見たりして、初対面なのに。ちょっと知り合いに似てたから思わず・・・ホントごめんね、失礼だったよね、初対面の女性に対してさ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・イイエ~コチラコソ~」
このドライモンスターが!別に知り合いってバレちゃダメってことはなくない?!別によくない?!
私と知り合いってか、幼馴染ってことはこの場では隠したいってことだよねぇ?
それって私のこと幼馴染って言うのは恥ずかしいってことだよねぇ???
あ~~そうですかそうですかそうですか~~~いいですよ~~じゃあ私もそれに話を合わせてあげますよ~~?
だって私お姉ちゃんだから、トド松より年上の優しい優しいお姉ちゃんだからねぇぇぇ
私とトド松の会話から、自然と順に自己紹介をしていく流れになり、全員の自己紹介が終わると、丁度そこに飲み物が運ばれてきた。
すごく喉が渇いていた私は、さっそく手にとり口に持っていこうとしたのだが。
「じゃあ乾杯しようか! 今日はみんなで楽しい時間を過ごそうね、乾杯~!」
「「「「乾杯~!」」」」
私が飲み物を口につけるより早く、トド松が若干大きすぎるほどの声でそう言うと、みんなグラスを手に持ち音頭をとる。
そ、そうか、こういう時はみんなで乾杯するもんだった。
少し遅れて私も若干小さな声で「か、かんぱ~い」と動きを合わせる。
ふぅ、危ない危ない、さっそく悪目立ちするとこだよ・・・
ナイスファインプレイ!トッティ!!
とでも言うようにトド松に向かってこっそりグっと親指を立てると、目でため息をつかれた。
いや目から息は出ないけど、なんかほら、わかるでしょ、あ、絶対今心の中でため息ついたなって目。