第6章 平穏な日々に嵐はやってくる~トド松
「ちょっと母さん、いくらなんでもナス子はないわ~~、ないわ~~~、ないよぉ~・・・なぁ?」
おそ松。 心底心外だとでも言いたげに深いため息をつきつつほざく。
「フッ・・・松野家に生まれしこの次男。どんなガールでも愛せる自信はあるがナス子は無理だ・・・なぜなら、ナス子は俺にとってガールではなくシスターのようなものだからな」
カラ松。通常運転。
「まぁないよね。ナス子は女性っていうよりも、ナス子って感じだから。わかるでしょ?」
チョロ松。わかるけどわからない。
「ミケ子がいるなら悪くないけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁ、ないよね」
一松。間が長い。
「ケンダ美味しいっっっ!!!」
十四松。十四まぁつ。
「ナス子ちゃん、遠慮しないで、どの松でもいいのよ~~?」
松代。今の松達の発言聞いてた?
・・・・・・はぁ・・・
私は小さく息を吐くと、ニッコリと笑い、くるりと体を反転して勢いよく玄関の扉を開ける。
そして顔だけ松代さんを振り返り、
「お邪魔しました~」
一言そう言うとピシャリと玄関の戸を閉め数歩歩き出す。
松野家から少し離れた場所でピタリと歩みを止め、拳をぎゅっと握り締めて大きく息を吸う。
「二度と行くかあんな家ーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
と言いつつも、ミケ子を一松に渡したままだったので、すぐに戻ることになる私であった。