第1章 夢
それからは校舎の案内だったり学園生活について聞いて時間を過ごした。
「それにしても、マジで疲れたなぁ。」
『ほんとに怒涛の一日だったよね、、』
バタッ))私は部屋に入るなりベッドに倒れこんだ。
この学園は完全寮制で、奇跡的に私はともちゃんと同じ部屋だったのだ。
『でも本当にともちゃんと同じ部屋で良かったー、不安だもん。』
「んね~!あたしも咲妃と一緒で嬉しいよ。
あ、ところでさ。咲妃ってHAYATOに憧れてんだよね?なんであんなお笑い担当みたいな奴に惹かれたの?」
『ともちゃんってば!HAYATO様は素晴らしいんだからね!』
「ごめんごめん。笑 んで、なんであいつがいいの?」
『私ね、元々小さい時身体が弱くてさ、田舎のおばあちゃんの所で過ごすことが多かったの。時々都会に帰ってたんだけど、人が多かったり空気が悪かったりして馴染めなくて。でもそんな中でHAYATO様の歌声だけが鮮明に聞こえてきて心が救われたんだ。一目惚れって言うのかな?とにかく、自分もあんな曲を作りたいって思ったの。』
「そうだったんだね。そんな咲妃を救ってくれたHAYATOのことあんな風に言ってごめん。でも良かったよ。おかげで咲妃が元気になってこうやって出逢えたんだから!」
『うん、本当にともちゃんと出逢えて良かった!』
「あ、そうだ喉乾かない?なんか買ってくるよ!」
満面の笑みでともちゃんは言う。
『ブドウの炭酸が飲みたいかな、ありがとうっ』
ともちゃんはウインクをして部屋を出て行った。
私は、早速部屋に飾ったHAYATO様のタペストリーを眺めていた。どれくらい経っただろう。
HAYATO様は「おはやっふ~☆」でおなじみのシンガーソングライター。
私はそんな彼に、今では恋心と同じ様なものを抱いている。
私を闇から光へ連れ出してくれたHAYATO様。それだけではない、何か私を引き寄せる力。
どこかで感じたことのあるような不思議な感覚が、私の心を揺らす。届かないとわかっている。だからせめてHAYATO様が私にしてくれた様に、私も誰かの心を照らしたい。