第16章 真実の時間。
『証拠は…あるんですか?』
シロ『それを見る覚悟はあるのかい?』
『………。はい。』
シロ『では、これを見たまえ。これは君のご両親が働いていた研究所のあらゆる角度の防犯カメラ映像をつなげたものだ。』
そこに映されていたものは…。人間とも怪物とも言える触手生物が次々に立ち向かう研究員たちを返り討ちにする姿…。
怪物が弾き返した何かで背中から血を吹き、倒れる白衣を着た男性…。
パパだ…。その男性に駆け寄る女性。ママ…。
必死にパパの身体をゆすっているママの姿に涙が溢れる…。
ズドォン!!次の瞬間、天井が崩れ落ち、カメラは真っ暗になる。
シロ『これが真実だ。』
『コロ…先生が…。アイツが…。パパとママを…殺した…犯人…。』
シロ『そうだ。つらかったね…悲しかったね…。
なのにあの怪物はふざけた顔をして暗殺教室などというふざけた環境を作り出し、君の担任をしている。
到底許せないよね。』
『……。殺す……。私が、あいつを殺す!!』
シロ『いい目だ。ひとつ、私が君に力を与えてあげよう。
ただし、これにはそれ相応のリスクが伴う。
だが、唯一、ヤツを殺せる手段だ。
さぁ、どうする?』
『何でもいいよ…。アイツを殺せるなら…!死んだってかまわない…。』
シロ『そうか。なら喜んで力を貸そう。ただし条件がある。まだ力を使いこなせないうちはこの事は黙っておくこと。そして、メンテナンスには必ず来る事。
あとは…君の兄。いや、想い人と言っても過言ではないかな?その兄、カルマ君を欺き続けること。できるかな?』
『………できます!!』
シロ『ではまた明日、タイミングを見て連絡をするよ。』