第16章 真実の時間。
今日は珍しく放課後にお兄ちゃんが他のクラスメイトと一緒に烏丸先生の指導を受けるとのことで、私は1人家への道を歩く。
『探しましたよ。赤羽まぁさん。
いえ、桃宮まぁさん。』
白装束を着た怪しい男に声をかけられる。
『何で私の名前を…。あなた、誰ですか?』
私は警戒心を剥き出しにして尋ねる。
男『あなたのご両親を殺した相手を知っている…そう言ったら私の話しを聞いて頂けるかな?』
『ママとパパを…殺した…相手?』
男『そうです。』
『何バカな事言ってるんですか?私の両親は事故で亡くなったんです。』
男『それが偽りの真実だったら?君は本当の事を知る義務がある。』
『偽り…?本当のこと…?』
男『さぁ、どうしますか?』
『聞かせて下さい…。私の両親の本当の死の原因を…。』
夕方18時ーー。
カルマ『あれっ?まだ鍵が閉まってる。
まぁ、先帰ったはずじゃ…。』
しばらくして、
ガチャッ…。
カルマ『今帰ってきたの?』
『違うよ!一回帰ってきて暇だったからスーパーに買い物行ってたんだよ!』
そう言うとスーパーの袋と学校のカバンを手にしたまぁは、キッチンに荷物を置き、桜色のエプロンを着ける。
一回帰ってきたのに鞄持ってくなんて、ほんと抜けてるよなぁ〜。ま、そういうとこも可愛いんだけどね。