第15章 鷹岡の時間
鷹岡先生がお兄ちゃんに飛びかかる。
と、その瞬間、烏丸先生の拳が鷹岡先生にヒットする。
鷹岡『烏丸…。お前の根も葉もない事を上に伝えて引きずり降ろしてやる!!!』
『その必要はありません。あなたはすでに私の教育には不必要だと判断致しました。』
渚『理事長先生…。』
学峯『解雇通知です。』
そう言って、鷹岡先生の口の中に解雇通知を突き入れ去っていく。
カルマ『まぁ…。』
ふわりと抱き締められる。
『お兄ちゃん…。ありがとう。気づいてくれてたんだね…。』
カルマ『よかった…。』
烏丸『本当にすまなかった。俺がもっと早くに気づいていれば…。
あいつの教官時代の写真を見て気づいた。
数少ない女性入隊者の手首には必ずロープで縛られたような痕が映っていた。
おそらくは……。』
そう言って言葉を濁す烏丸先生に、
『私は無事でした。だから、烏丸先生は自分を責めないで下さい。』
烏丸『……。本当にすまない。ありがとう。』
私たちの体育の先生は烏丸先生しかいない。
みんな改めてそう思った。