第11章 学園祭。
只今、椚が丘学園祭の真っ最中。
クラスメイトに声をかけられる。
生徒A『では、まぁさん、次は3番テーブルお願いします。』
『はい。』
私たちのクラスは、ホストとキャバ嬢。その名も甘美の舘と言う名のもと、女性のゲストにはホストが。男性のゲストにはキャバ嬢が。
それぞれ女性客5人。男性客5人を各テーブルに招き、30分間、ホスト役の生徒とキャバ嬢役の生徒と一緒にドリンクを飲んだり、ジャンケンゲームをしたりできる。
指名制度があり、入場料と別に300円払うと、5分間2人きりになれる。
私はクラスの候補によりキャバ嬢役に。
お兄ちゃんと浅野君も看板ホストとして、入り口には写真が飾られている。
廊下で並ぶ列には黄色い声が上がっている。
女性客A『きゃー!!!私、絶対赤羽先輩指名するんだ!』
女性客B『私は浅野先輩!指名したら、ポッキーあぁんっておねだりできるらしいよ?』
女性客A『何それぇ?もしかしてそれをきっかけに彼女になれたりして!』
女性客C『きゃーーー!!』
すごい人気だな…。お兄ちゃんと浅野君。
ま、イケメン2人にそんな事してもらえたら興奮しちゃうよねぇ。
チラッとお兄ちゃんのテーブルを見る。
カルマ『なに?そんなに俺にポッキー食べさせてほしいわけ?じゃあ、その前に俺ノド渇いちゃったから、このパイナップルジュース、君と俺の分、頼んでほしいなぁ〜?』
女性客『はい…喜んで…。』
さっ、さすがお兄ちゃん。
見事に女性客の心を鷲掴みにしている。