第11章 地獄&最終話
地平線の向こうから青空が見えはじめ、建物や家、木や森、川や海が蘇ってくる。車が走り、人々が何も無かったように行き交い始めた。
最後の「記憶」と幻を消した後、大きく手を弾かれ 珊瑚は後ろに飛ばされる。
珊瑚
「____イッタ……!」
頭を撫でながら京緋を見ると、目隠しがとれ ぐったりとしていた。
珊瑚
「___京緋……!!」
京緋の元に駆け寄り、京緋の顔を撫でた。涙が頬を伝う。
珊瑚
「……ごめんね……ごめんね京緋……。」
誰も言葉を発さず、ただ現実に戻った生活音だけが響いていた。