第11章 地獄&最終話
珊瑚
「これが京緋のやりたかった事!?でも、これじゃ自然も壊してるじゃん……。言ってる事とやってる事が違う!」
京緋はクスッと笑い、珊瑚の隣にしゃがみこみ背中にそっと手を置く。
京緋
「自然の力を甘く見ちゃいけない。自然界の生命力は素晴らしいものだよ?これから新しい木が芽生え、また森を作り水を綺麗にし、空気も透明にしてくれる。たとえこんな荒れ地でもね……。」
フワッと血生臭い風が吹いてくると、京緋は耳に手をやり、目を閉じた。
京緋
「姉さんも聴こえない?自然と物達の歓喜の声を……。皆 怨みが晴れて嬉しがってる……。」
珊瑚
「___私には悲鳴にしか聴こえない!!」
もうどうすることも出来ない惨状をただ見つめることしか出来なかった。