第10章 自己中心的
京緋
「自分の立場から言って何が悪い?人間誰しも自分中心で物事考えるじゃないか。今、お前が言っていた 話す時期じゃないってのも、お前らの自己中心的な考えじゃないの?」
京緋
「俺だけが悪者……?」
琥珀と桔梗は言葉を返せず、ただ歯を食い縛る。
京緋は珊瑚の肩に手をかけ 同じ目線になるように屈んだ。
京緋
「姉さんは、こんな俺の事嫌い…?」
珊瑚
「__っ?!……なにいっ…」
京緋
「俺は 姉さんの事好きだよ?愛してる。」
京緋
「こいつらの言う通り 自己中心的かもしれない……でも」
京緋はまた珊瑚の瞳の奥を見つめた。