第2章 【番外編】想いの向こう側
少しして、轟君が顔を上げた。
離れてもまだ、私の手の甲には感触が残ってる。
薙景
「何…今の…えっと」
言葉が見つからない私を見て、轟君はフッと笑った。
なんか満足げ…
轟
「やっと、バレンタインの仕返しが出来た」
薙景
「仕返し…何の?」
バレンタイン?私何かしたっけ…
薙景
「……もしかして、エンデヴァーにマフィン贈った事⁉︎」
あの時、轟君怒ったような顔してたし!
薙景
「じゃあ何?私、からかわれたの?」
轟
「いきなり悪かったな」
ええー…
薙景
「心臓に悪いわ…」
今のこのよく分からん感情を、何とすれば良いのやら!