第2章 【番外編】想いの向こう側
尾白君は葉隠君に手袋を、砂藤君は葉隠君に手作りのバタークッキーを贈った。
おや…?
飯田
「八剣君(姉)と轟君の姿が見えないが?」
風利
「姉さんは、訓練で怪我したからリカバリーガールの所に行ってるよ。さっき、轟君も向かって行ったから…あっちで渡すんじゃないかな」
飯田
「そうだったのか」
切島君は、八剣君が戻った後で渡すつもりらしい。
では、これで大体渡し終わったか…?
教室を見回して確認し、気付く…まだ彼が残っていた。
爆豪/風利
「………」
プレゼントを用意したのかも分からない、爆豪君が。
爆豪君と八剣君は、バレンタインの時と同じく無言で向かい合っている。
嫌な予感しかしないのだが…
爆豪
「……オイ」
風利
「な、何…?」
爆豪君が、ブレザーのポケットから何かを取り出した。