第2章 【番外編】想いの向こう側
峰田
「確かにお見舞いは大事だ‼︎けどな、お返しだって同じくらい大事だろ‼︎」
緑谷
「峰田君、轟君は別にお返ししないって言った訳じゃ…ただ日曜に買いに行くのは無理だって話で…」
峰田
「お前にとって女子(やつるぎ)はその程度の存在か!!?」
轟
「!」
轟君の表情が変わった。
峰田
「聞いた話じゃ、八剣は昼寝の時間を削ってまで一生懸命チョコを作ったらしい。なのにお前は、自分の時間を削らねえって言うのか⁉︎」
緑谷
「昼寝とお見舞いを一緒に並べるのはどうかと思─(峰田「外野は黙ってろ‼︎」─えええ」
峰田
「それでも行かないって言うなら勝手にしろ‼︎」
くるりと、峰田君が轟君に背を向ける。
峰田
「ただし、クラスメイトへのお返しの為にプレゼント選びに行かなかったっつう事実は、お前がヒーローになった後も残るんだからな!」
そんな無茶苦茶な…
上鳴
「…轟、一緒に行こうぜ?」
轟
「……午後から…なら」
上鳴/峰田
「よっしゃあ!」
轟君が、初めて峰田君に負けた瞬間だった。