第3章 【番外編】勝ち気な君へ
無残にも白く包まれた爆豪の顔を見て、私達の顔は青くなる。
拍手なんてとっくに止んでて、部屋の中は静寂に満ちていた。
そんな中、
薙景
「アッハッハッハッハ!」
静寂を切り裂くように、姉さんがお腹抱えて笑い声を上げた。
歌の最中見当たらなかった姉さんは、私達の後ろに控えていたらしく…
歌が終わったと同時に、爆豪の顔面にクリームたっぷりのパイをぶつけたんだ。
風利
「な……」
((何やってんだああああ‼︎))
皆は姉さんと爆豪を交互に見ながら、一歩ずつ後ろに退がってく。
ボトッと、爆豪の顔からパイの皿が落ちた。
爆豪
「………」
薙景
「ゲホゲホゲホッ」
姉さん笑い過ぎて噎せてる…
爆豪を見て寒気がするのは、多分気の所為じゃない。