第7章 すれ違い。
ここ最近、生徒会の仕事が多くてまぁとあまり会話もできてないな。
今日、久しぶりに誘ってみるか。
学秀『まぁ。』
ひなのとおしゃべりをしていると学秀が声をかけてきた。
『学秀!どしたの?』
学秀『あぁ、久しぶりに今日僕の家で勉強がてらスイーツを食べないかと思ってな。』
『行くー!でも、生徒会の仕事大丈夫なの?』
学秀『今日は特にやる事はない。それに、まぁの成績が落ちて、E組になど落ちるようなら僕が幼馴染として許せないからな。』
『あはは…』
校門を出ようとしたその時、校舎の影で声がする。
男『お、お前は、2年の赤羽…』
カルマ『ねぇ、先輩、1人によってたかってイジメるなんてさ。卑怯だよねぇ?』
男『ひっ!』
カルマに殴られた先輩は逃げていく。
『カルマっ!』
カルマ『あっ、まぁ!と浅野君…』
『大丈夫?どうしたの?』
カルマ『いや、俺は平気だけど、こっちの先輩。
大丈夫?E組だからっていちいち因縁つけられて先輩も大変だねぇ。』
私がハンカチを出し、駆け寄ろうとすると、あっさり学秀に止められた。
学秀『まぁ、放っておけ。
これがE組。自業自得だ。この学校は、強者こそが正しく、弱者は地べたに這いつくばる姿が似合っている。』
そう言い放ち、先に歩いて行く。
私は、ハンカチを先輩に渡し、『失礼します。』と告げ、学秀の後を追った。
カルマはただ、その後ろ姿を眺めていた。