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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第7章 ワナにハマった俺のせい?






別に、いきなりとって食おうなんか思っちゃいねぇのに、目の前の美咲のこのリアクションはなんだって言うんだ。



硬く張り詰めたような美咲の緊張を、少しでもほぐしてやりたくて、サラサラの髪に手を伸ばし。

ソッと撫でた。



「……んな、怯えんなよ。取り敢えずはアレだ。飯食え。」



出来るだけ優しく笑って、美咲の口のサイズに千切ったパンを、彼女の口に押し当てると、いかにも怪訝な顔。



何に対してそこまで怯える必要が……

と、考えて。

いや、と気付く。



美咲が怯えているのは、俺に対して、だ。



溜息が出そうになるが、グッと堪える。

自分が撒いた種だから。



ただ……

ほんの少しだけでもいい。



俺と一緒にいる時間を、心地いいと感じで欲しい。



欲を言うなら、俺の半分くらいでも。



「最近は、終わりも早ぇーんだし、ゆっくり楽しまねぇと損だろ。せっかく飯も飲みモンもあるんだしよぉ。」



心臓がイヤなくらい早くなって、内心は気が気じゃない俺の一言に、美咲は小さく頷いた。



「……うん。」



ようやく反応した美咲から、硬さが削がれていくのが分かって、一気に緊張がほぐれた。

警戒されたままじゃ、距離を縮めるのも一苦労だ。

思わず、頬が緩む。



あーあ。
単純だなぁ。俺。

こんな小っせぇ事で、ヒヤヒヤしたり、ホッとしたりなんかしちまって。

ガラにもなく悪ぶったりよぉ。

……ん?
悪ぶったりすんのには、別に慣れてっか。




そんな事を思っていたら、美咲が俺をじっと見ているのに気が付いた。

目が合っても、逸らそうとしない。



……何だ?

な……に、考えてんだ?



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