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【進撃の巨人】愛を込めて花束を(R18)

第11章 距離が縮まるアイツとあの人






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「だーかーらー!何であんなに無茶振りなんかすんの?!って事よ!!」

「あぁ、ハンジさんは多分、自分と同じ生物くらいに考えてんだろな。お前の事。」

「それ、は、嬉しい、けど!モブリットさんもハンジさんも、地獄の処刑人を作るんだー、とか言って。中央憲兵からの書類、全部私に渡しちゃうし……。」

「信頼されてるって事だろ。」

「……信頼なんて、されてるのかな。私なんか、ヒストリアが危ない時に、側にいることも出来なかったのに。」

「じゃぁ、今の仕事……いっその事辞めちまえば?」



ジャンの言葉に、一瞬、口を紡ぐ。



現在、私の手には、ジャンが持って来てくれた配給のパンが握られている。

すでに、お皿にあったオムレツは食べた後、だ。



誰が作ったのか聞いた私に、ジャンは少しだけ照れたような素振りを見せ、「俺が料理なんてやったら、そんなにおかしいかよ。」と言った。

そんな彼の手料理をたいらげた私は、スイッチが入ったかのように愚痴を吐き出していた。

ついでに、パンをつまみながら。



ジャンは私の考えを否定せず、むしろ背中を押すようにして、ヒートアップする話しを、頷きながら聞いてくれている。

その対応に、心から感謝した。



同期の事も、自分が置いていかれている心境も。

何故か、ジャンだからこそ、言えた事もある。



変な遠慮も、面倒な説明も省いて、こんな事話せる相手がジャンしかいないことに、今更ながら気が付いた。



でも、今のハンジさんから引き受けた仕事を辞めるなんて選択肢は、私にはなくて。



「辞めない。絶対に辞めない。私だって104期なんだから、みんなと対等に戦えるくらいにはなりたいし、頼られたい。」



私もみんなと一緒に戦いたい。

早く、前に進みたい。



……のに、進めていないと焦ってしまうのは、自分に実力がないからだ。



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