第9章 初めての実践

「使えないから…体が衝撃に耐えられないから…相澤先生にも言われて…たん…だけど」
「これしか…思いつかなかった」

＿ﾄﾞｻｯ

《ヒーロー…ヒーローチーム…WIIIIIN!!》

「(右…デクは読んでた…!!読んだ上で…訓練に勝つ算段を……)」
「(そりゃつまり…ガチでやり合っても)」

＿＿俺 完全に デクに

「戻るぞ爆豪少年、講評の時間だ」
「勝ったにせよ負けたにせよ、振り返ってこそ経験ってのは生きるんだ」

「まぁ、つっても…今戦のベストは飯田少年だけどな!!!」

モニタールームにてのオールマイト先生の言葉に、全員が驚く。

「なな!!?」

『(評価された本人が一番驚いてるな)』
「勝ったお茶子ちゃんか緑谷ちゃんじゃないの？」

そう。普通ならそう考えるべきなのに、オールマイト先生は天哉君を高く評価している。

『恐らく、あの四人の中で最もあの状況に適した行動をしていたから…ですかね？』
「Moo…正解だ、八雲少女!!」
「それだけではありませんわ、お姉様」
『そうだね。後は説明宜しく、百』
「はい!!まず爆豪さんですが…」

百は他の三人の欠点まで解説し、そして天哉君のあの場での対応力などについてまで話していく。
流石のオールマイト先生もたじたじしている。

「(お…思ってたより言われた!!)」
「飯田少年もまだ固すぎる節はあったりするわけだが…まあ…正解だよ くぅ!」

「常に下学上達！一意専心に励まねばトップヒーローなどにはなれませんので!」
『流石、百だね。よく見てたね』
「当然ですわ！観察力や考察も、ヒーローになるには必要不可欠です」

百は誇らしげに胸を張る。

「よおし！皆場所を変えて第二回戦を始めよう！」
「今の講評を良く考えて訓練に挑むように！」

「「はい!!!」」