第4章 嫉妬
「あの、夕…?」
恐る恐る夕に問いかける。
「…ねーよ」
「え?」
今、小声で何か…
「オレ以外の奴に頼ってんじゃねーよ!!」
気づくと私は夕の腕の中にいた。
「…は、え、ゆ、夕?!///」
ドクンドクンと一気に心臓の音が速くなる。
「ぶ、部活は…?!」
ぐっと離れようとするが、夕の力は強くて離れられない。
「わり…あと5分だけ」
ぎゅっと抱きしめてくる夕を私は抱きしめ返す。
いつの間にか、お腹痛いのも楽になっちゃったよ…。
「夕、好き」
「え?」
「なんでもない」
自分にしか聞こえないぐらいの声でつぶやいた。