第4章 課外授業【マカ・ソウル編】
"secret room(シークレットルーム)"
扉を開け、二人は中に入った。真っ暗な室内に青白い光が怪しく光っている。
「……気味が悪いな……」
「この奥に女の子がいたの」
仕切りとなっているカーテンをシャッとスライドすると、ありえない人物が二人を出迎えた。
「本当、あなたって嫌なガキ。人の心に土足で上がり込むんだもの」
「スイナ=ルーベンス!!!!」
上から二人を見下ろすようにスイナは立っていた。しかし、その姿は先程戦っていた彼女とは異なり、白衣ではなく、白い無地のTシャツに七分丈のジーンズ、足元はハイヒールからスニーカーに変わっていた。
「……ストックね」
「嫌な呼び方しないでよね。確かに私も"スイナ"よ。でも、私たち一人一人 人格は別。ロボットじゃないのよ、クローンは。……"魂"を持って生まれるから。私にだって"魂"はある」
「笑わせないで!! 自分の魂は大切にするくせに、人の魂はどうなってもいいの!?」
これまで溜めてきた怒りをスイナに全てぶつける勢いで、マカは彼女に声を飛ばす。