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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第5章 Sugar5


離したくないけど、ご飯作んなきゃ・・・。

お腹空いたみたいだし・・・。


「なに食べたい?」


「心羽。」


「え?」


「うそ。なんでもいい。」


嘘か・・・どうぞって言うとこしちゃった。


てか、なんでもいいって、困るんだけど・・・。


起きて最初のご飯だし、軽めの方がいいよね。

お昼だけど・・・。


「ご飯いらないって方いますか?」


「僕いらなーい。」


「峻也、だからおっきくなんないんだぞ!ちっちゃい峻也、可愛いけどな。」


ちっちゃい子とおっきい子、いちゃつかないで。

良い光景だけどさ。


「僕もいいや。」


意外。

つばささんとか、朝ご飯ちゃんと食べてそうなんだけど・・・。


流司さんも昔は食べてなかったけど、私が食べせるようになってから、普通に食べてくれるようになった。


やっぱね、朝ご飯食べないと、健康に悪いから。


「心羽、いつもの感じでいいよ。」


「いや、みんなの分ないから。」


魚とか、流石にみんなの分なんてない。


「じゃあ俺と心羽だけ。みんなはパンでいいって。」


「うん、それしかないよね。」


みんな4枚切りの食パン、1枚でいいかな。

フレンチトーストにしよう。


「先にみんなの分、作っちゃうね。」


「えー、俺腹減ったー。」


「我慢して。魚焼くのには時間がかかるんです。」


先に焼き始めたとしても、フレンチトーストの方が先に出来ちゃうし。


「え、朝いつも、和食なの?すげーな。」


「和食、好きなんです。私が作る時はいつも、朝は和食って決まってるんです。」


「時間かかるのに・・・流石、心羽ちゃん。」


「ありがとうございます、有さん。」


先に、鮭に塩を振って焼き始める。


その間にフレンチトーストを卵に浸す。


いい感じにパンが、卵を吸ってきたところで焼き始めた。


「甘い、いい匂いする。」


「あ、流司さん。流司さんも食べる?」


「ううん、魚でいい。」


いい匂いするって言ったから、食べたいのかと思ったのに・・・。


「ねぇ、腹減った。」


「んっ・・・!」


私の後ろに回り込んで、首元を噛む。


私は、そんな風に食べられないよ、流司さん。







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