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甘い貴方を見つけるまで【佐藤流司】裏

第5章 Sugar5


え、待ってこの感じ、この前と似てる。


口聞いてくれなくなるかも・・・。


そんなことを思っていると、私の方をちらっと見て、


「めんどくさいとか思ってるでしょ。」


かっわいいなぁ、もう。


「そんくらい、私のこと好きなんでしょ?」


「うっさい、調子乗んな、バカ。」


素直に言って欲しいけど、そんなとこも彼らしくて好き。


「なんでそこで、素直なんないの?うん、って言えばいいんじゃん。」


「・・・。」


麻璃央さんの言葉は、シカトしてる。


「てか麻璃央さん、稽古あるんじゃないんですか?私は今日行かなくていいですけど。」


「あぁ!!心羽ちゃん、もっと早く言って!」


いや、自分で気付いて下さいよ。


「他のみなさんは大丈夫ですか?」


「あっ、僕も行かなきゃ!」


「俺もやっ!」


小越さんと鳥越さんが慌てて、準備を始める。


「他の方は大丈夫ですか?」


うんとか、大丈夫だよーとか、緩い声が返ってくる。


仕事がある3人を見送って、残ったみんなでまったりすることにした。


まだ拗ねている流司さんの隣に座って、


「さっきはごめんね。流司さんが一番かっこいいよ。」


と、目を合わせるようにして言う。


すると彼は、少し眉間に皺を寄せて、


「バーカ。」


と、返す。


このやりとりが好き。


これからもずっと、こんな関係でいたい。


まだなにもセットされていないぼさぼさの髪の隙間に、指を入れて、梳かすように撫でる。


目を細めて、気持ち良さそうにしている彼が可愛い過ぎて、頬が緩む。


「ほんま流司くんって、心羽ちゃん相手やと、キャラ変わるよね。」


「樟太郎は変わんないの?彼女といる時。」


私の後ろにいる樟太郎さんに顔が見えるように、私の肩に顎を乗せて、聞く。


「どうやろ・・・。流司くん程は、変わらへんと思うけど、今いーひんしなぁ・・・。」


樟太郎さんの関西弁って好き。


鳥越さんだとイラッとするんだけどなぁ・・・。


関西弁って、地域によって違うって言うし、そのせいかな・・・?


「ねぇ心羽、腹減った。」


私の首元に顔をうずめて、甘えるように訴える彼。


ダメだ、可愛過ぎる・・・。


離したくない。








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