第18章 〜闇の力〜
『待って!行かないで!!』
『ごめんね、まぁ…愛してるよ…』
イヤーーーー!!!
バッ!!!ゆ…め…?!
ハァ…ハァ…ハァ…。
またこの夢だ…。最近よく見る夢…。日に日に鮮明に…そして、闇に染まっていく。
うっ…頭痛い…。
『まぁ!大丈夫か?最近よくうなされているぞ!』
『ありがとう!学秀。なんか、よく怖い夢見ちゃうんだよね〜。でも平気!もう落ち着いた!』
『…なら、いいが、学校に遅れるぞ!』
『ぅわー!もうこんな時間だぁー!!学秀もっと早く起こしてよ〜!』
『なら、一緒に眠る事にしよう!』
『うっ……!やっぱ自分で起きる…』
ー教室ー
『ねぇ、まぁ、朝からだいぶしんどそうだけど大丈夫〜?』
『ぅん…。最近頭が痛い事が多いんだよねぇ。』
『それ、ヤバくねぇか?』
『大丈夫!行きつけのお店で薬調合してもらってるから、それ飲んだら治ると思うし!』
心配そうに見つめるカルマ。
うぅ…。今日は特に痛む…。
次は課外授業だ。みんなの足を引っ張らないようにしないと。
『この洞窟、暗くて気味悪いね…。』
『なんたって、常闇龍の墓場ってダンジョンだしなぁ。』
『えーっと、コロ先生の攻略本によると、人の闇に付け入り、闇を養分に力を増す。その人間の闇の深さによっては、人格を壊すことも。
光の魔法に非常に弱く、先代女神カラナにより、この洞穴に封印されている。』
『まぁ、ほんとに大丈夫?』
『カルマ、ありがと!大丈夫だよ!』
『出たぞ!まぁ、そっちいったぞ!』
ウゴォーーー!!!
眠れぬ常闇龍がまぁの前に現れる!
『ホーリーテンペスト!』
ギャヴーーン!
『よし!怯んだ!今だっ!』
ギロッ…!常闇龍が私を見据え、飛びかかる!
『まぁ!!!』
うぅ…ここどこ…。
『よく来たな…。先代カラナの娘よ…。』
『誰…?』
『我が名は常闇龍、シキ。
そなたを待ちくたびれていたぞ。』