第3章 砂漠の月151~172【完】
「夏休みが終わるまでにレポート書かなきゃ」
「未だ終わってなかったか」
「レポートだけね」
夏休みの最初の方は忙しくてなかなか時間が取れなかったので、一つ後回しにしてました。
そういえば、と元就が呟き。大学はどうするのだと聞かれて。大学ね、婆娑羅大の服飾に行こうと思ってるんだけど。
元就は法学部?頭良い人しか行かないとこだ、元就流石です。
「学んでみたい部は多い、じっくりと時間を掛けて学ぶ積りぞ」
「うは、知識に貪欲過ぎるね…」
「こんなものだ」
ストーカー被害はその時は気にしてなかったんだけど。
登校、下校、買い物、と付いてくる視線が私だけに留まって無かったことが判明して
気付いたら月子ちゃんも最近視線を感じると言い始めて、そこで元就や晴久、黒羽、雹牙にも相談を持ち掛けたら遅いって叱られたけど
不安がる私と月子ちゃんを安心させる様に抱き締めてくれるこの存在が、幸せなんだと思った。