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【松】六人の兄さんと過ごした三ヶ月

第7章 派生③おそ松&チョロ松END



 だけどあと一ヶ月だ。この二人の機嫌を適当に取って後腐れゼロで元の世界に帰ってやる。

 とか考えながら、うつらうつらしていると、車が止まった。

「おそ松兄さん、このへんでいいかな」
「いいんじゃね? 眺めもいいし」
「松奈、起きてくれるかな」

「寝てたなら寝てたでいいだろ。俺、そういうのもイケるよ?」
「そうだね。でも今度こそ、俺が先だからね」
「はいはい、お兄ちゃんは終わるまでラジオでも聞いてますよー」
「松奈。シート倒すから」

 ……この会話で、これから何が起こるか、おおよそ分かってしまった。

 薄目を開ければ、なだらかな山野を見下ろす山道。
 見渡す限り人の気配はなく、車とすれ違うことも無さそう。
 知らない土地に来て、どれだけ開放感に満ちあふれてるんだ!!

 それでも倒したシートに横たえられ、下着を下ろされるまではどうにか寝たフリをしていた。

 てか、本当に寝ている間に全部終わっていてほしかった。
 だけど人間、ピンチのときはみるみる意識が冴え渡ってしまう。

「あれ~? 松奈、寝たふりしてる~?」
 スポーツ新聞を読んでたおそ松さんがニヤニヤ笑いながら、横目で私を眺めていた。

「ちょっとおそ松兄さん! 寝たふりをしてるのをイタズラするのが楽しかったのに!」
 チョロ松さんはチョロ松さんで、クズいことを平気で言っていた。

 その後で頑張って抵抗したけど、チョロ松さんは苦も無く私を押さえつけ、
「もう、こんなに濡らしちゃって、いやらしすぎ……」

 私の胸に貪りつき、ブラを脱がしながら、そうのたまった。
 あなたこそ、もうそのおズボンの下のものがギンギンにそそり立ってますが!
 おそ松さんはやはりこちらを眺めながら笑う。

「これなら俺の分も余裕そうだな。頑張れ、松奈」
 死ね。とにかく死ね。血反吐を吐いて死ね!!

 車の中でチョロ松さんに揺さぶられながら、私はひたすらに呪いの言葉を吐いていた。
 その後はその後で、おそ松さんに背後から責め上げられ、あえがされたけど!
 とにかく全てが限界だった。
 
「ああもう、最高の旅だったな!」
「頑張ったね、松奈」

 二人にキスをされ、褒められても全然嬉しくは無い。
 涙目で二人をにらんだけど、可愛いと言われるだけだった。

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