第1章 大親友の壁
すると、
雅紀「ニノ。」
この声…相葉君?
俺は彼を見ないようにその場から離れようとした。
雅紀「待って!」
相葉君に手を引っ張られた。
雅紀「ニノ、何で俺の顔見てくれないの?」
和也「……」
俺は下を向いていた。
雅紀「親友辞めるって言って一生口聞かないつもりなの?顔も合わせないつもりなの?」
相葉君の泣きそうな声…
和也「だって…俺は一番大切なものを捨てることになったから…」
あなたと何十年歩いて来た絆を…
雅紀「やだよ…ニノが居なくなったら俺は…」
和也「相葉君…」
雅紀「俺もニノのこと大好きだよ。でもこの好きはニノと同じなのかはまだ分からない…だから…」
和也「…!」
不意に相葉君に抱き寄せられて、
和也「ん…っ…」
相葉君の唇が俺の唇と重なった。
ほんの数秒が経って離れた唇…
雅紀「ニノ…」
ギュッと優しく抱きしめられた。