第1章 友達だと思ってたのに
私はにーなと言います。私には高校で知り合った王馬くんという友達がいました。
知り合った頃から意気投合して友達になり、毎日のように一緒に遊んだり、 勉強したりする仲になりました。
お互い対等の立場で言いたい事が何でも言える仲になり、恋愛についての相談や悩みまで何でも話せる唯一の友達でした。
長期に渡ってこのような関係を維持できたのは対等であるということが大きな要因だと思います。
王馬くんとは大学は別になりましたが、週末になると毎週のように一緒に遊んだり、 飲みに行ったりしていました。
大学生になってから王馬くんは一人暮らしをするようになったので、王馬くんの家に泊まりに行く事もしばしばありました。
そのうち大学の友達もできたり、彼氏もできたりで王馬くんと遊ぶ回数も減ってきました。
もちろん王馬くんとの交友関係はずっと続けていきたいし、お互い結婚しても仲良くできればと思っていたので、できる限りは会うようにしていました。
しかし、その頃から王馬くんの私を見る目が変わってきたのを強く感じていました。
何と言いますか、寂しさからくる妬みや嫉妬といった感じでしょうか。
口には出しませんでしたが、メール文や態度からあからさまに感じることができました。
私は今まで築き上げた関係を壊さないようにメールの回数を増やしたりして王馬くんとの交友関係を維持するように努力はしてきました。
そんな関係が続く中、大学2年の夏に事は起きました。
その日は金曜日で夜から王馬くんの家に泊まって土曜日に一緒に買い物に行く計画でした。
夜は居酒屋でご飯を食べ、かなり酔いが回ってきましたが、王馬くんの家で飲みなおすことにしました。
その日は王馬くんがやたらお酒を勧めてくることと、話がはずんでついつい飲みすぎてしまってそのまま眠りに落ちてしまいました。
そして何時かわかりませんが、ものすごくHな夢を見ていました。
王馬くんとHなことをしているありえない夢でしたが、夢の中の快感が現実のように感じて眠りながら喘ぎ声を出していました。
自分の喘ぎ声で目が覚めてしまい、段々と現実に戻ってきました。
酔いと眠りから覚めたてで意識が朦朧とする中、何か奇妙に感じたのです。
意識は戻ってきましたが快感だけが続いているのです。