第7章 一方通行からの進展…?
次の日、不二は真っ先に羅夢音のもとへ向かった。
「羅夢音ちゃん、ちょっと話があるんだけど・・・」
(あれ、不二先輩怒ってる・・・?)「え、あ、はい・・・?」
いつも二人が話すのは屋上。今日は話の内容関係無しに二人は屋上に。
羅夢音は不二の様子が違うことに気づき、少し距離を置こうとする。
が、不二の方から羅夢音に近づいていく。
数十秒それを続けているうちに、不二は羅夢音をフェンスに追い込んでいるような状態になっていた。
「ふ、不二先輩・・・・?」
「羅夢音ちゃん、連絡先教えて?」
「・・・はい?」
不二からため息混じりに出された言葉は、羅夢音にとって想像していないものだった。羅夢音は驚いて目を見開いた。
「フフッ、羅夢音ちゃんおもしろい反応するね・・・そんなに意外だった?それとも・・・イヤ、だったかな・・?」
そう言って不二は羅夢音に顔を近づける。
「あ、いや、そういうわけじゃないです・・今携帯出しますねっ汗」
羅夢音は顔を赤く染めて顔をそらす。
「ふぅーん・・・?」
不二は声のトーンを少し落とした。
「へ?」
「羅夢音ちゃん・・・僕に謝るとか無いの・・・?」
羅夢音は不二の両手とフェンスに囲まれた。
「あ、謝る・・・?」
まだ本当のことを知らない羅夢音には何のことなのか全くわからなかった。
「だって、昨日待ち合わせの場所に来なかったじゃないか・・・僕、すごく心配したんだよ・・・?