第3章 波乱
一方、リョーマは……
「……羅夢音と話す決心はついたものの……何て言えば良いんだ?」
羅夢音に言う言葉が見つからないリョーマは、その場で固まっていた。
さっきまでずっと関係が崩れていた相手に、
何をどうやって伝えるのだろうか。
自分のことばかり考えてはいけない。
羅夢音だって悩んでいるかもしれない。
でも、1つだけわかっていることがある。
それは……
今の関係のままはお互いにイヤだということ。
小さい頃からずっと一緒だった羅夢音。
どんな時でも助け合ってきた。
自分には、羅夢音が必要。
羅夢音がいたからこそ、ここまで来れた。
お父さんの特訓にも耐えられた。
……やっとわかった。
俺は、羅夢音がいないと何もできないんだ。