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Unlimited【ダンまち】

第90章 未来への展望





甘く見ていた…
いや…わかっていた、本心では……

それが現実になる程に、想いが強いとは……


泣き崩れていた

その在り方に…
自らを犠牲にするやり方で
誰をも犠牲にしない方法で救い続けていたのだと

痛みに耐え、苦痛に耐え、それでも…何も言わなかった
自覚したくなかっただけじゃない


ただ…気を遣って欲しくなかった
ただ…こちらに気兼ね無く、己の在りたいように自由に在って、幸せで居て欲しかった
だから…自覚なんて出来るはずも無かった

その想いが…その願いが…現実になんて、させるはずも無かった


それ程に…‥大事だから
ケイト『^^』手を指し伸ばす


その偽りない姿と想いに、涙した

する外なかった
それを止める術等、僕等は持たないのだから…



『それ』が無ければ――全ては潰えていて、消えてしまっていたのだから―――



フィン『守っても守っても…ちっとも返せやしないじゃないか!!!!』

今度はこちらが滂沱の涙を流し
その場に泣き崩れた

涙と共に魂と霊体が一体となって叫ぶ中…その背をガブリエルが撫でてくれた


ラファエル「返して欲しいだなんて、一欠片も願っていませんよ?
原初の始祖神様は…ケイト様は…同じ存在ですから……


ただ……

ただ…幸せで居て欲しい一心で」
フィン『これのどこが幸せを呼ぶと言うんだ!!?
僕等は…

そんなことをされて、幸せだなんて思えない!!!!
そんなことをされてまで助かりたいだなんて思わない!!!!!
そんなこと願うものか!!!!!!』

ウリエル「気持ちはわかる。

だが落ち着け…
嘆いても状況は変わらん。

その在り方も…本人の意志で、自由で、決めたんだ。
たとえ願われなくとも…必ず守ると――」
『!!』瞠目

ウリエル「その意志と想いで、現実を選んだんだ。
自らの意思で選び取ったんだ…

それを侮辱するな――その想いに応えることだけ考えていろ」
ラファエル「言い過ぎよ」
ウリエル「事実だ」きっぱり

いずれにせよ犠牲となり続ける定めは変わらない

やり方はどうあれ、助けられたのも事実だ


起こった事象も変わらない
嘆いてばかりで何も動かぬままでは何も

お前に出来ることは何だ?



そう、暗に問い掛けられた――

それに――真剣な問いに――
僕等は何も言われずとも自力で立ち上がった―――


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