第88章 神聖たる導き
つまりを言うとだ…
主犯格の癌の両親は共に、創世神の親殺しの癌だったという訳だ
どっちもとっち、蛙の子は蛙というものなのだろう
本来の世界線では、産まれる前に父はモンスターに殺されて死んだ、産んで程なくして母は死んだ、とのことだし…(滅神情報)
だから母は死ぬ前に消えた神に託した訳だし、神も神で引き取ったにせよ…癌のせいで消されることとなった訳だし…
生来から災いを振り撒くスペシャリストだったということかな…(遠い目)
いずれにせよ……関わった全てを死に、消滅に追いやる存在に違いはない
それも肉体だけでは無い
魂に至るまで――
そして……ヘラもまた…消されていった……消えた癌の母を追って……癌として――
それ程までに洗脳は深かったのだろう…
人の造った神話によって生み出された神
つまり精霊に近い存在の為…二度と生まれることは無いだろう
だが…きちんと、『控え』に、癌として載せられることとなった――
災い(全消滅)を避ける為に―――
自分のしたことは全て、自分のものとして背負う
都合が悪いものだからと人のせいにせず、転嫁もしない
その罪も、責任も、後始末も、全て人へ擦り付けたりなんかはしない
それが…一番大事なことなんだよ
人として生きていく上では
避けては通れない
避けてはならない
逃げてはいけない
大事な根幹なんだよ――
そう…始祖神は遺した……大事な教えとして―――
それもまた…神聖な教え(神聖たる導き)として遺されてゆくこととなる……
かくして――
オラリオに神国学舎は建てられこそはしなかったが
転移陣がある為そこから受け入れる体制が整った
そして…以前、廃教会は丸ごと消えて広場として活用されていたのだが←3851ぺージ参照
元ヘラ・ファミリアが必死に頭を下げて廃教会をそっくりそのまま建て直し
無理に建てられた直後、ずっと舞っていた光が消え、逆に闇が舞うようになった……
ずっと光が嫌がって散っていたのに無理して敢行した結果として、でかでかと各国の新聞に取り上げられている
神罰!?という見出しと共に、それを実行したもの、提案したものの死亡も示されていた
分店でも同様のことが起き…
神国のものとして建てられた直後、二つとも元通り光が舞い出したという……