第88章 神聖たる導き
身を削り、魂を削り、自我と記憶を削り、命を削り、
己の自我と記憶を、命を、全ての自由と時間を、
己を除く全ての実在化へ、命へ、自由と時間へ、
喪ってまで、二度と戻らなくなってまで、与え、尽くし続ける人(原初の始祖神)――
その本質を見抜けず、見ようとすらもせず、蔑ろにすることに、その言動に――罪は宿る
癌でも同様――「人を見ず粗末にするもの(癌)」に対し、大事にしてくるものとすれば、魂は歪み、その歪(ひずみ)を受けて、魂は壊れゆく
癌はよいものという歪んだ認識を押し付けることもまた同様に――癌と同じく歪みを与える行為となり、罪となる
庇った代償として―癌の罪まで負わされ、負債となりて、消え行く存在と変質する
だから……あの公約が出来た――
癌を助けてはならないという公約が―――←4270,4776ページ参照
原初の始祖神はそう教え、伝えてくれた…それらは、全て、神聖な教えとして、神聖たる導きとして――未来永劫遺り続けることとなる
ケイトが生まれるより一億年前
例えるなら――
夏休み終了の前日の夜、それも寝る直前
夏休みの宿題が真っ白で
何一つとして終わらせていないという状況
始祖神「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」
日記もなんにも終わってない
ドリルも漢字も何一つ
神様どうにかして下さい
もう嫌誰か助けてえええええ
みんな寝てるので無理←周囲からのツッコミ
いいやあああああああああああ!!!!←ムンクの叫び
間に合わなければ己以外全消滅
速度を上げて魂を生み出し続けることに
そして2800年前
ケイト誕生
始祖神「ほわああああああああ//
かわいい///」ぼそっ
生んだ魂を抱っこし癒されている中……
一時間ほど経ってからやっと手放し、再び無限魂出産へ
私何かしましたか?
なんで私だけ跡継ぎいないの
えーん…←しくしく
そして――
ケイトが神に至った時
始祖神「やっと跡継ぎ、次が、やっと」←4601ページ参照
感動もひとしおに
登校直前だった
始祖神「間に合ったあああああ」滂沱咽び泣き跪いて両拳を頭上に挙げる