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妖じゃなく婆娑羅者

第1章 本編00~06【完】


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何時もの毎日だった
にゃんこ先生が不在の時に運悪く妖に見つかって
走って逃げてる内に山に入ってってたみたいで
見知らぬ大きな屋敷に避難しようと思った時。

バチバチッ
「ぎゃああああああああ!」

追っかけて来ていたはずの妖が何かに弾かれ弱り、消えてった時に
初めて妖対策の結界が張られていたんだと言う事に気付いた。

カラリと屋敷の玄関の方から音がしたのでおそるおそる振り向いたら

「あら、お客様?」

凄く、綺麗な長い黒髪の美しい女性が立っていた。

「高校生?きみ」
「あ、済みません。ここに迷い混んで来てしまって」

不審がられてしまっただろうか、まさか妖に追い掛けられて来た何て言える訳もなくて

「さっきの悲鳴は妖ね、追い掛けられてたの?」
「・・・っ」

声が詰まった。
そうだ、結界が張られてあったのだから住人も見える可能性があるんだ
女性が手拭いを片手に寄ってきて、ああ、汗をかいて居たのか。
冷たくて気持ちいい、丁寧に拭ってくれる。

「すみません、追い掛けられて、その」
「ふふ、市は妖ではないわ。冷たいお茶があるから、少し休んでおいで?」
「あ、ありがとうございます」

玄関に通されて靴の、草履の数に驚いた。
大小様々だけど大所帯なんだ、ここ・・・
屋敷も大きかったし、ちょっと納得。

「おや夏目君」

聞き覚えのある声に心臓が跳ねた

「的場・・・さん?何でここに」
「君は此処がどこか、ああ、知らないから来たんですね」

的場さんの側には式と、テーブルを挟んで向かいに強面の顔の壮年のおじさんと若いお兄さんが座って
的場さんを睨みつけてる?

「的場の小僧、二度と来る事無き様にせよぉ」
「おやおや、私も嫌われたものですね」
「ふん、我等を駒として使おうとするその頭を入れ替える事を勧める、二度と来るな」

凄い、あの的場さんを追い出す何て。この人達は何者なんだろう。

「では、失礼しますね。殺されたくはないので」
「早々に居ね」

退散していく的場さんを見ていたら

「知り合い?」
「面識がある様よな」

お姉さんとお兄さんに聞かれてはっと我に返った

「あ、いえ。顔見知りですが・・・あまり関わりたくないです・・・」
「そうなのね」
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