第9章 無神ユーマ【野望】
ーシュウと私は似てる....ー
私が、彼から離れられない理由が分かった....
彼は全て自分のせいにして
全部を独りで背負い込もうとする....
そして、再び大切なモノを失うのが怖くて、
不安で....周りの者を遠ざける....
....それは....まるで....
らんはシュウの腕を引く
彼の事を思うと勝手に体が動いた
「....んっ....」
二人の唇が重なる
「ッ....!? 」
シュウは一瞬驚くが、すぐにその接吻を受け入れる
らんとの初めてのキスは....
しょっぱかった....ーー
「シュウ....独りで抱え込まないで....
私が傍にいるから....」
らんはシュウを抱きしめる
先程とは違い、シュウは押し返す事無く抱きしめ返す....
(なんでだろうな....俺は大切なモノなんて、2度と作らないって決めたのに....
一緒に居たらだめな事くらい分かってるのに....
どうしても、どうしても、
こいつだけは....)
「ッ....シュウ....?」
シュウは肩の力を抜き、ゆっくりらんと向き合う
「おれは今まで失うのが怖くて、誰にも執着しなかった。....いや、出来なかった
けど....お前が居るなら俺は....」
「シュウ....」
「エドガー....ユーマにも全て話す
それに....
受け入れてやるよ
この運命をな」