第9章 無神ユーマ【野望】
ーーーおい。らん。
名前を呼ばれ振り返るとそこにはユーマがいた
「どうしたの?」
ユーマはらんの前に立つ
背が高く、見下ろされると威圧感があるがもう私はそれに慣れていた
「お前....逆巻のニートとはどうゆう関係だ?あ?」
「!」
少なからず私は動揺する
「し、知ってたの?」
「知ってるも何もあんな廊下でイチャついてたら嫌でも目に付くっつーんだよ」
ユーマは舌打ちをしながら頭を掻く
「で?アイツとは何なんだ?」
「そ、それは....」
ー....よく考えると何で私達は一緒に居るんだろ....
逆巻と無神は敵対関係....
シュウはどうでもいいって言ってたけど、
長男であるシュウが....そんな事....ー
私は考え込んでしまう
「....とにかくな....らん。
逆巻の奴は危険なんだ。それにニートは長男だろ?何考えてるか分かんねー奴だしよ。」
「でも、シュウは....他の人とは....違うよ....」
ユーマはしゃがみ、目線を私に合わす
「はぁ....俺はお前の望む通りに学校生活を送ってもらいたいけどな....」
肩に手が乗る
「逆巻の奴らにだけは関わるな。
....頼む....お前が心配なんだよ....」
私は思わず唖然としてしまった
ユーマのこんな顔は初めて見たから....
彼は私の事を気にかけてくれてる....
ーでも....わたしは....ー