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不完全な『アダムとイブ』

第8章 無神ユーマ


「ユーマのこと?」

「あぁ。」
シュウが兄弟の事を聞いてきたのは初めてだった

(どうしよう....話してもいいのかな....?)

「えっと....なんで?」
「なんでって....なんでなんだろうな」
シュウ自身なんで、こんな質問したんだと思う

「シュウ意味わかんないよ?」
言っていることが矛盾していて?を浮かべる
「とにかく、言える範囲でいいから答えろ。アイツの目的とかそうゆうのはいいから」
じゃあ、何を話せばいいんだと考える

「え....分かったよ」

ーーその後言ってもいいだろうと思う最小限の事は話した

「アイツ....記憶喪失なのか?」

「うん。人間だった頃の記憶の半分は失ってるんだって」

記憶喪失....もし、あの状況で助かっていたら....

「シュウ?」
「いや、なんでもない。他にはないのか?」

私は顎に手をあて考える
「あっ!」
「?」
「この間、ユーマが着替えてる時にうっかり部屋に入っちゃったんだけど....

背中に火傷の痕があったよ。」

「!!!!」
シュウは驚く
ー記憶喪失....火傷の痕....林檎好き..ー
こんな偶然....

「....やっぱり、アイツは....」
シュウは目が朦朧としている
何かに怯えるようだった
ーピタッ....
「?」
シュウの額に小さな手が触れる

「大丈夫?顔色良くないよ?」
思わず触ってしまった....怒らないかな?

「ッ....」
シュウは目を閉じる
そして安心したような表情を浮かべた

ーなんでだろうな....コイツの手に触れたら、気持ちが軽くなった..。
オレは....まだ得体もしれないこんな奴のことが....ー



「ホントにお礼はこれでいいの?」

「なんだ?やっぱり、キスがいいのか?」
シュウはふっと笑う

「そ、そうゆう事じゃなくて....//」
なんだか、遊ばれている気がする....

「いい。助かった....」
シュウは私の肩に頭を置く
「でも、今度からお礼はなしだ。」

「え?なんで?」

「.......教えない」
シュウは意地悪に笑う

ーお前が傍にいるだけで....それは....ー


「ねむ....ッ....スー....」
シュウは眠ってしまった

「また、シュウのペースだ....ハァ....」

「まぁ、いっか」





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