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不完全な『アダムとイブ』

第8章 無神ユーマ


ー図書館ー
今日は授業が早く終わった為、ユーマと図書館に来ていた

「おーおー。案外あるじゃねーか」
ユーマは野菜や家庭菜園の資料を片っ端から集めていた

「ユーマくん。借りられるのは2冊までだよ?」
思わず言ってしまう
「あぁ?そんなの関係ねぇよ」
ユーマは話を聞かず、隣の本棚へ向かう

そんな中ユイは....

「あった!」

ユイは一つの本を見つける
題名は....
ーシスターへの....ガシッ!!
「あっ!」
ユーマに本を取られる
「なんだこれ?」
ユーマは題名を見て、なるほどなとニヤつく

「お前、聖職者になりたいのか?
シスターって禁欲の象徴だろ?
今のお前からじゃ月より遠い存在だな」
ユーマはヘラヘラ笑う
「そんなの....!!」
ユイは本を奪い取る

「私は小さい頃からシスターになりたかったの、お父さんの仕事の役に立てれれば....っていつも考えてた。
確かに....この状況じゃ、無理かもしれないけど....

『諦めたらそこで何もかも終わっちゃう』」

「!!!!」

ユーマはまるで自分に言われているような気がした....
(こいつ....)

ドンッ!
ユーマはユイを本棚に押さえつける

「えッ....ユーマ....くん//」
ジュルッ....
ユーマは何も言わず血を啜る

「ハッ....こんな美味い血しといて禁欲とか笑わせるぜ」

「ッ....」
ユイは不満そうな顔をする

「でも....」

「?」

「その根性は気に入った」
ユーマは満面の笑みを浮かべる
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