第4章 無神ルキ
無神兄妹とユイは家に帰り、寝支度に入る
ルキは部屋のバルコニーから朝日をみていた
コンコンッ
貴「ルキ?いる?」
扉の向こうからはらんの声がする
ルキ「あぁ。入ってこい」
ガチャ
らんは部屋着に着替えていた
ルキ「何か用か?」
らんはバルコニーに入り手すりに持たれる
「イブの様子はどう?」
ルキ「....まだ、何も無い。」
「そっか....」
ルキ「それに、まだ信じられない。あんな女がイブだとは....」
「そんな事無いよ。彼女にはそれなりの資質があると私は思うけど....それに....」
らんはルキを見る
「ルキの方がユイちゃんに心動かされてるんじゃない?」
ルキ「はっ。馬鹿馬鹿しい。大体俺に心だと?そんなもの....今の俺には持ち合わせてーーー
ルキが言いかけたところでらんはルキの頬に手を当てる
すると、ルキは安心したような表情に変わる
「温かいでしょ?」
らんの言葉にハッとする
「こんな醜い私にだって心や感情がある。だから....ルキも、もっと素直になってもいいんじゃない?」
ルキはらんの手を掴み、おろす
ルキ「....人の体温は馴れない....俺には強過ぎる....」
その時のルキはらんじゃなく、昔失ったモノを見る....そんな目をしていた