第4章 無神ルキ
ー授業後ー
ユイは職員室に提出物を出しに行き、教室に戻る
ルキは教室で待っていると言っていた
「ルキくん怒ってるかな」
もう、周りにはほとんど生徒は居なかった
「お待たせ!ルキく....」
教室に入るとルキは自分の机で頭を抱えていた
「どうしたの!?ルキくん!」
ルキ「あぁ。終わったのか。帰るぞ」
重い身体を無理矢理起こすルキ
「具合でもわるいの?」
ルキ「何でもない。また、お得意の同情か?」
「違うよ。ただ、ルキくんがしんどそうだったから」
確に変だ。物凄く慎重なルキが一人で職員室に行くユイに着いていかなかった。
無神家にきた時もルキの様子がおかしかった事を思い出す
ルキ「またそれか。」
ルキはユイに近づき顎を持つ
ユイ「ルキくん....」
ルキ「っ....」
ルキは動揺する....何故ならルキを見るユイの眼は....
真っ直ぐだった。
ルキ「チッ....そんな目で俺を見るな!」
ジュルッ....
ルキは何時もより激しく血を啜る....
ユイ「あ....ッ....」
「俺は....何故....」
ルキは悲しげに、苦しそうにユイの血を啜る....
ユイ「ぎゅっ」
そんなルキをユイは細い腕で抱きしめる....
ルキはまた嫌がるかと思ったが、いつの間にか血を啜る事も辞め、ユイの身体を抱きしめ返す
ルキは思った....
ー温かい....ー