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不完全な『アダムとイブ』

第4章 無神ルキ


ーシュウ目線ー

バタッ
らんが出て行き、扉が閉まる

転がっていたシュウは身体を起こす

ーなんで、俺はあんな事....ー
さっき、自分が言った事を不思議に思う
(大体....アイツは....)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シュウは何時の日課通りに、音楽室で昼寝をしていた
プレイヤーを聴きながら静かに観賞に浸っていると....

ガラッ
扉が開く音がする
チラッと片眼を開けて見る
そこには一人の女がいた
(人間....いや、ヴァンパイア....?)
シュウは不思議そうに見つめる
何故なら、普通の人やヴァンパイアならそれなりの匂いがする筈だ....だが、
彼女には何の匂いも感じられなかった....

女はピアノの椅子に座り指を動かす
(なっ!)
シュウは耳からイヤホンを外し、身体を起こす
彼女の弾くピアノの音色は物凄く軽やかでシュウは綺麗過ぎるハーモニーに魅了される

ガタッ!
シュウ「あっ....」
足が椅子に当り、音を立ててしまう。

この時、シュウは彼女の事に興味を持った
この女は無神兄妹の一人らしい、だが、彼女にはあまり
警戒心や敵対心は無く、恐らくあまり知らされてないのだろう。コイツには何か訳ありのようだった

そして、『また来い』っとつい、言ってしまった
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

そうだ、俺は一目見てアイツに興味を示した....のかもしれない....
逆巻家の事、無神家の事、ユイの事....そんなことどうでもいい。

俺はアイツのことが知りたい
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