第24章 結婚
「あ、そうだ」
シュウは何かを思い出したように起き上がり、ジャケットのポケットを漁る
「あった」
手に目的の物が当たり、それを出す
「?」
シュウは彼女を膝の上に乗せ
らんの目の前に白い小さな箱が差し出される
まさか....これってーーー
驚く私の耳にシュウはキスを落とし
耳元で囁く
「らん....
『俺と結婚してくれ』
「ッ!!」
この1年お互い忙しく、法的に結ばれるのは全てが落ち着いてからと決めていた
しかし、2人の努力で遂に時が来た
私は嬉しくて幸せで言葉がまとまらない
そんな私をみて彼は優しく微笑む
「あんたを嫁に迎える準備が出来た
結婚....してくれるか?」
私は後ろから抱きしめるシュウに体を向け
少し体を伸ばし、唇を重ねる
「はい....ッ....」
嬉しくて涙を零す
彼はその涙を舐め取り、身体をベッドに動かす
「これで、あんたは俺の....俺だけの花嫁だ」
シュウは首筋にキスを落とし、そこに噛み付く
もう、彼からの吸血に痛みはなかった
首に残る、赤い跡は薔薇のように綺麗に咲き誇る
紅い満月の夜
2人は契を交わした