第20章 道標
「ユーマくん!大丈夫!?」
ルキ達は聖職者から逃げ、森の中に身を潜めていた
「ぐっ....体が....焼けるみたいだ....ッ....」
「っ!!」
ルキとコウの服には大量の血がついていた
心臓に近い所を撃たれ、傷口からは今も血が溢れている
(....くそっ....このままでは....)
時期に聖職者共も追いついてくる
ルキは必死に最善の策を考える
すると、ルキ達はある気配に気づく
「....この気配....」
コウはハッとする
「これって、らんの血の匂い....まさか!!」
らんがもうそこまで追いついている....
そして嫌な予感が頭を過ぎる
しかし....
「見つけたぞ!!」
向かいの林からヴァンパイアハンターが走ってくる
「お前達、ユイを!」
ーー絶対に彼女だけは殺させない
やっと手に入れた希望を青空を、手放すわけにはいかない
ルキ達はまだ人間だった頃の自分達と姿を重ねる
(また....引き戻される....そんなの、嫌だ!!)
(俺は....みんなと一緒に居たい....)
(ッ....こんなとこじゃ終われねぇよ!!)
(走れ!!...絶対、逃げ切るんだ!!)
バンッ!!バンッ!!
嘗てのように銃声が響く
また撃たれるのか....
歯を噛み締める
(誰も....死んでほしくないよ....ッ)
ユイは心から叫ぶ
すると....
「ぐはぁぁ!!」
突然叫び声が聞こえる
ルキ達は振り返り
暗い森の中に目を凝らすと
『お前ら目障りなんだよ』
意外な人物が姿を現す
「お前達は....」