第3章 無神家の少女
らんとユイが話していると
ギュッ♪
ユイ「こ、コウくん!」
ユイの前でらんに抱きつくコウ
コウ「俺達とらんは兄妹だよー!ねー♪」
話に割り込んでくるコウ
ちょうど、食事も運ばれてくる
ユイ「そうなんだ。けど、確か苗字が....」
貴「私達は本当の兄妹じゃないの。」
ユイ「え?」
コウ「ちょーっといろいろあってね♪けど、今はみんな大切な兄妹だよ♪」
ユイ(いろいろ....?)
コウ「それより!ご飯食べよー」
全「いただきます!」
目の前に料理が並ぶ
ユイ「このオムライス美味しい!」
アズサ「ルキは....料理が得意....だからね」
ユーマ「その野菜も美味いだろ!」
ユイ「うん!」
ユーマ「オレが育てた野菜だからな!」
ユイ「ユーマくんが作ったの!?凄いね!」
貴「ユーマは家庭菜園が趣味なんだよ?」
ユイ(意外だなー)
そんなことを話してると
コウ「本当、この唐揚げ美味しー!!ユーマくんのもーらい♪」
ユーマの皿から唐揚げを箸で刺しとるコウ
ユーマ「おい!コウ!お前、ふざけんなよ!俺の唐揚げ返せよ!」
唐揚げの取り合いをする2人
アズサ「また....始まった....」
ルキ「はぁ....お前達いい加減にしろ。唐揚げなら俺のをーー」
ルキが唐揚げを分けようとすると
貴「いいよルキ。私の分2人で食べて。アズサもどうぞ♪
」
二人の前に差し出すらん
ユーマ「....らん食わねーのか?」
らんの皿を見るとまだ半分以上のこっていた
貴「うん。もう、お腹一杯。」
ルキ「口に合わなかったか?」
貴「そんなこと無いよ!ものすごく美味しかった。久しぶりにルキのご飯食べれて良かった。いつもありがとニコッ」
らんはそう言って笑う
ユイはその笑顔に違和感を覚える....
ユイは知らない。
彼らの事も彼女の事も....
そして、彼らがヴァンパイアという事も忘れているのかもしれない..
なぜならユイは....
彼らを誰よりも人間に近い存在に感じた....