第15章 終焉の懐時計
ー翌日ー
「らん♪」
コウはらんの部屋に来ていた
「んっ....」
コウはらんがまだ寝ているというのに、大声を出す
「っ....コウ....?」
寝起きはなかなか起き上がれないようで体が思うように動かない
コウはそんな彼女を見て可愛いなと思い、
コウはベッドに上がり、
らんの上に馬乗りになる
「らん」
コウは髪を優しく撫でる
いつもより低いトーンの声のコウに私は驚いた
「....勝手に女の子の部屋に入っちゃダメなんだよ?」
驚きはしたが、いつも通りの対応、表情の彼女にコウは溜息をつく
(やっぱ、俺じゃダメかぁ....)
コウはそのままらんの隣に倒れ込み
布団の中に潜り込む
「ふふっ♪らんあったかい♪」
「コウの手....冷たくて気持ちいい」
二人はお互いに向き合い、微笑み合う
こうみると普通の仲のいい兄妹だった
「あのね....ルキくんとちゃんと仲直りできたよ」
コウは嬉しそうに話す
「ふふっ、良かったね」
らんも自分のことの様に笑顔を浮かべる
コウは彼女の笑顔が大好きだった
「ねぇ、らんってずっとルキ君のこと好きだったでしょ?」
突然何を言うかと思えば、
コウは冷やかすようにこそっと話す
「えっ/////」
「やっぱりー!!
そういう所はわかりやすいね、らんは♪」
らんの頬は忽ち紅くなる
「もう、昔の話だよ!//ルキの事は尊敬してたし、彼は私の憧れだったから//」
コウは彼女の反応を見て楽しむ
「うん♪確かにシュウくんとルキくんって似てるところがあるもんね〜」
「そうかな?」
二人はたわいもない会話を続ける
コウもらんも不思議な感覚に引き込まれていた
そして、いつの間にからんは眠りについた
「あーらん。寝ちゃった」
テーブルには風邪薬が置いてあった為、その副作用があるのだろう
コウはさっきとは一変してらんを儚げに見つめる
ちゅっ
らんの前髪を退け、額に1つ口付ける
そして、
「....ありがとう。らん」
ずっと、らんは俺の大事な妹だーーーー