第15章 終焉の懐時計

「なんで....ヴァンパイアが....？」

襲いかかってきた男はヴァンパイアであり
それもまだ制御の効かない新生者だった

アズサの腕から逃れようと反抗する

「俺達以外のヴァンパイアが下界に降りてくるなんて....」

コウは一つの集団を思い出す



男は顔を上げ、ユイのほうを向く

「ﾋﾞｸｯ!!」

男は呂律の回らない口でうやむやな言葉を発する

「....お前じゃ....ない....」

ﾊﾞﾝｯ!!

「！」

突然の銃声と共に男が倒れる

「え....？」

男のこめかみには穴が開き、そこからは血が溢れ出る

ユイは恐怖のあまり震えながらコウにもたれかかる

コウはユイの顔を胸元に埋め背中を撫でてやる

「ユイ、大丈夫！？

一体....誰が....」


「コウ....あれ....」

アズサが向く方を見ると....

「....あいつらは!!」

暗い路地に立つ4、5人の男達....
その内の一人が銀色の銃を持っていた



「ヴァンパイアハンター....」